【参加レポート】オンライン講座「コロナ時代の地域の居場所のつくり方」

しごと
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福岡県久留米市で始まった「オンライン公民館」という取り組みが注目されています。
コロナ禍の影響で、Zoomイベントが各地で開催されていますが、行政や非営利組織の場合、リソースが少なく、実現に至らないケースは多いのではないでしょうか。

東京からオンラインで開催されたこのセミナーは、オンライン公民館を運営されているまちびと会社visionAreal(ビジョナリアルの代表おきなまさひとさんに、根掘り葉掘り聞いてみよう!という主旨で開催されました。

コロナ禍で人が集まれないなか、オンライン化が進んだことで得た発見は人それぞれ。参加者で意見を交え、自分の街では何ができるだろうと考えを深める良い機会でした。

自分なら、何ができるか考えてみよう

事前に共有された動画では「講師のおきなさんのような方がいればいいのに……と羨む気持ちを抑えて、自分なら何ができるかを考えてみてください」と言われていました。

誰かが始めるのを待つのではない。自分がどうしたらできるか考える。
起業もそうですが、確かを待つのでは何も始まりません。

コロナによって、今まで言えなかったことが言えたり、一歩踏み出しやすい状況はチャンス。
前に進みましょうと背中を押されたメッセージでした。

完璧を求めるより、主催者が楽しむこと

久留米市のオンライン公民館は、毎週日曜日に開催されるZoomイベントです。
「ローカルをまじめにエンターテイメントする。」をコンセプトに、筑後川流域・筑後平野エリアの、日常の手さぐりな暮らしを、そのまま問い合える場”なんだそう。

朝9時台から、夕方17時までコマ割りされ、参加者がラジオのように企画・配信をします。
料理教室、お経の読み上げ、会議などさまざま。参加者が好きなこと、やりたいことをありのまま配信しています。

オンライン公民館|くるめ発|玄関ページ
毎週日曜日は!オンライン公民館! おうちの近くにある公民館気分でお越しください。 友達の友達の友達と、知り合えたり、交流をふかめたり。距離をおく時代に、地域のこころの距離がグンと近まるオンライン公民館です

おきなさんたちはタモリさんのようにそれぞれ番組をつなげるサポート役。
配信は出演者に託されるため、オンライン上のトラブルは日常茶飯事なんだとか。

そんなとき、トラブルが起きた時に、運営、参加者が良いと思う選択をすること。
失敗しても、「じゃあこうしたらいいんじゃない?」と許容される居心地の良さが、オンライン公民館に人が集まる理由かもしれません。

何かを始めるときに、完璧を求めるより、まずやってみること。主催者が楽しみながら続けることで、居心地の良い場所が生まれる。これは、オンライン、オフライン関係なく、居場所づくりの基本なのかもしれないと思いました。

疎外感や「すべき論」と親身に向き合う姿勢を大切に

オンラインに関わらず、人が集まることで疎外感を感じたり、意見の相違で対立する場面はよくあります。オンライン公民館も、これまでいろいろな意見があったそうです。

大切なことは、意見を発してくれた人にしっかり耳を傾けること

目が不自由だけど、オンライン公民館に参加してみた。けれど、疎外感を感じて悲しかった。そんな意見を伝えてくれた方に話を聞き、結果的に「どうしたら、目が不自由な方も楽しく参加できるか」、目の不自由な方へ向けた企画を、オンライン公民館で実現したんだそうです。

動画を拝見していると、温かく進む雰囲気がとても素敵です。

「公民館」のあり方とその歴史について、意見を挙げた方もいらっしゃったそうです。
公民館とコミュニティセンターに違いがあるのですが(私も知りませんでした……!)、お互いに理解を深め、現在も協力関係にあるそうです。

周りを巻き込むのではなく、巻き込まれに行く

主催側は参加者を巻き込もうとしがちですが、「巻き込まれにいくほうが大事」とお話されていたのが印象的でした。地域の方がやりたいこと。想いに耳を傾けて、実現には何が必要か考える姿勢。官民関係なく、どんな組織にも通じることのように思えました。

居場所づくりに興味をもったときは

イベントでは、全国の社会福祉協議会やNPOの方が積極的に意見交換をされていました。袋井市ならば、袋井市社会福祉協議会、地域包括ケア支援センターなどが管轄するテーマになると思います。こちらのページに、連絡先がまとまっていました。

ぜひ、地域の最新情報や取り組みに、アンテナを張ってみてくださいね。

森ふくろう
森ふくろう

手段を目的にしてしまいがちだけど、その地域に合ったやり方で楽しく町づくりしたいですね