VR(バーチャル・リアリティ)を体感したことはありますか? VRゴーグルをつけて没入感に浸る体験は、やってみなければわからない! 今回のゲスト・大竹啓介さんは、VRに触れる場をつくり、面白さを地域に伝える「シン・テクノロジー・エヴァンジェリスト」として活動しています。
前半は、VR(バーチャルリアリティ)という“仮想空間で、どんなことができるのか? ありのままの自分でいられる面白さについてお話を伺いました。
VRとは?リアルと仮想が交差する「もう一つの現実」

バーチャルリアリティ(VR)という言葉は聞いたことがあっても、「実際に体験したことがある人」はまだ少数派。大竹さんは、VRの魅力をこう語っていました。
「まるで仮装パーティーのように、好きな自分になれる。それが自然に受け入れられる空間なんです」
VR空間では、性別や年齢、見た目すら超えて、アバターという「もうひとりの自分」を自由に表現できます。現実ではなかなか叶わない姿や振る舞いも、仮想空間なら思いのまま。「ありのままの自分」に近づける体験が、VRには詰まっているのだそう。
ソーシャルVRと教育の可能性
大竹さんが注目しているのは、ゲーム性よりも「人とのつながり」に焦点を当てたソーシャルVR。たとえば、桜が咲き乱れるバーチャル空間でお友達と乾杯し、遠く離れた人と同じ空間にいるような感覚を味わえます。zoom飲み会を画面越しではなく、バーチャル空間で体感するイメージです。

距離を越え、見た目や属性にとらわれることのないVR空間は、子どもたちの学びや表現の場に適しています。大竹さんは、アバターや服を自分で作るための3Dモデリングスキルを教えるスクールの構想を進めているそう。例えば、子どもたちが自ら作ったデジタル作品をデジタル空間で販売したり、イベント企画をバーチャル上でおこなったり。創作体験を通じて「お金の価値」を学ぶ金融教育につなげるなど、可能性が広がります。
不登校支援や地域課題へのアプローチとして
全国的に増え続けている不登校の子どもたち。私も、子どもが行き渋るときなどは、学校以外の選択肢がなく悩ましいと感じます。家から出られないなど制約のなかで、距離も、属性も越えられるバーチャル空間は「つながれる場所」になる可能性があるのではないでしょうか。
「リアルに出られなくても、仮想空間なら出会える。そんな場所が必要だと思うんです」
バーチャル空間は、制限の多い現実社会からの“避難所”であると同時に、自分を表現し、他者と交わる“挑戦の場”にもなりえます。
人と面と向かうのが苦手な子や、人混みが苦手な子、対話が苦手な子などは、デジタルが受け皿になってきた側面があると思います。これにVRが加わると、さらに可能性が広がりそうですね!
5月9日開催!こども食堂×VR体験イベント
今回の対談に連動して、袋井市で開催される「こども食堂×VR体験会」のご案内もいただきました。

- 日時:5月9日(金)17:00~
- 場所:袋井西コミュニティセンター
- 内容:安心・安全な食と、VRによる“仮想体験”のコラボレーション
大人も子どもも楽しめるイベント。詳細は、主催のウェルネスごはん えんさんへ。
後編では「地方フリーランスの働き方」に迫ります
今回は、テクノロジーと地域の接点を切り拓く大竹さんの想いをご紹介しました。
後編では、大竹さんのルーツを深堀りします。
どうぞお楽しみに!
